2012年2月1日水曜日

旅支度68

  一六二〇年一二月、ニュープリマス(現在のマサチューセッツ州プリマス)へ清教徒の集団が上陸しました。新大陸へ遣ってきた彼らの主目的は地上に神の国をつくることでした。彼らは単なる個人の集合体ではなく、信仰に基づく世界を築くという意識を持った人々の共同体建設を目指していました。  すでにそれ以前に、コロンブスの探検を初めとしてイギリス、フランス、ポルトガルなどが新大陸への接触を持っていましたが、それらは経済的意味あいの強いものでした。  上陸前にメイフラワー号内で、移住者の宗教的共同体として在りかたを述べた契約書が作成されます。「メイフラワー盟約」です。  英国を出向した船内は、オランダ経由の清教徒を含め、ウィリアム・ブラッドフォードに率いられた分離派の清教徒など、さまざまな経歴の人々の集まりでした。航海中の船内での人々の不満や反抗的な言動が、盟約を結ばせることになります。国王の特許状と変わらない、ある点ではメイフラワー号の人々にとっていっそう確固たるものになる契約が移住者たちによっては結ばれたのです。  ウィリアム・ブラッドフォードはその後、総督としてプリマス植民地の建設に尽力しています。続く

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