スイスのルツェルンにカペル橋という名所があります。13世紀に造られた街を守る塔(後に給水塔)と木造の橋がルツェルン湖の入り口に架かっています。1993年に放火されて時代物の板絵が焼かれました。当時、CNNニュースで流された火災の実況中継を憶えています。現在は観光案内板と絵葉書になっています。カペル橋から歩いて20分ほど。氷河公園の中に「瀕死のライオン像」という一枚岩に彫られた石像があります。スイスの歴史を物語る像です。槍で突かれたライオンが横たわっています。図体の横にはスイスの楯を置き、前足で百合の花が描かれた楯を守るように押さえています。ライオン像は、1792年、フランスで起きた革命時にチュールリー宮殿(現在のチュールリー公園に在った)のフランス王家を最後まで守ったスイス傭兵隊を表しています。当時の欧州では多くの傭兵が各国で活動していましたが、もっとも勇敢で忠誠心のあった傭兵がスイスの傭兵と言われました。しかし、時代は次第に封建社会から民衆が声を上げ始めた時代になっていました。スイスでも「何故、外国人の為にスイス人が死ななくてはならないのか?」 傭兵制度が禁止されます。
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