2011年7月28日木曜日

旅支度16

 ここでしばらく欧州の話を。
欧州のカトリックの人々は「欧米」の違いを直観的に感じているようです。
イタリア・トリエステという街の学校視察の際に一週間ほどイタリア人ドライバーと仕事する機会がありました。信仰心の篤いカトリックのドライバーでした。彼にとってカトリックだけがキリスト教徒でありプロテスタントはキリスト教徒では無いと断言しました。プロテスタントの信仰は金儲けに使われており本来の信仰とはかけ離れていると、プロテスタントを毛嫌いしていました。同じキリスト教徒でありながらカトリックとプロテスタントには大きな隔たりがあると驚きました。また、そのカトリックに対してギリシャ正教徒は、カトリックがプロテスタントへ抱く思いと同様の、カトリックの信仰は本来のあり方とはかけ離れているとギリシャ人(正教徒)は見ているのですが・・・。ギリシャ人ガイドの話です。「バチカンの三位一体論は五位一体論になっている。精霊と父なる神と子なるキリスト、そして法王とマリア信仰だ」と笑いながら話してくれました。合衆国のプロテスタント同様に欧州のキリスト教にも様々な考え方、見かたがあり、信仰は簡単に収まる話では無いと実感しました。しかし、戦争に明け暮れた欧州の歴史。人々はそのような違いを乗り越えて一つに纏まろうとしています。宗教面では前法王のヨハネ・パウロ二世がギリシャ正教との和解を行い、ユダヤ人に対しても大戦中の行為を謝罪しています。続く

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