2011年12月31日土曜日

旅支度62

 ルター、カルヴァン、彼らの宣教対象は都市市民であり、新興貴族はプロテスタント支持者となりました。ゴシックが表舞台から姿を消して、人間復興のルネッサンスが登場しても領主に従属していた農民は旧来のままでした。領主の宗教(宗派)がそのまま農民の宗教だったのです。  聖書を唯一とするプロテスタントでは、文字が読めなければ話になりません。一三世紀には都市に学校が造られ、市民には教育の機会も生まれましたが、農村では以前と変わらない(信仰)生活が続き教育を受ける機会はほとんどありませんでした。ルターもカルヴァンも聖職者でしたが、総ての人々を神の国へ導く事は出来ませんでした。キリスト(救世主)には成りきれませんでした。農民の中に入りこんで宣教と言う発想はなかったようです。プロテスタントの「万人祭司」は一人ひとりが祭司として聖書と向き合うことでした。聖書を理解する事が基本です。カトリックのように聖職者から聞かされる聖書のことばは否定されました。続く

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