2011年8月22日月曜日

ロシア


 昨日帰国したロシアでの観光は、モスクワとサンクトペテルブルグ、そして黄金の環といわれる中世の町並みが残る地方都市でした。広い国土に未だ見ぬ都市、町がたくさんあります。
サンクトのガイドと話し込む時間が有りましたので、その様子を。
モスクワも、サンクトとも街中を走っている乗用車には日本や西欧の高級車が目立ちました。サンクトにはトヨタ、レクサスのディラーも有ります。購入者が居るから店が有るわけです。九一年のソ連崩壊から二〇年です。ものすごい勢いで経済規模が膨らんでいます。宿泊したホテル プリバルチスカヤは1970年代のソ連時代に建てられたホテルですが、2008年に外国資本のホテルになっています。ハード、ソフト面共に良くなりました。観光客にはありがたいことです。政治的には社会主義時代の強権的な体勢の残滓を捨ずに市場主義経済を導入しています。結果、欧米以上に貧富の差が生まれているように感じます。ロシアは未だに徴兵制を維持しています。今回、一緒に仕事したガイドも25年の兵役を終えて年金を貰っています。ペレストロイカ後に不動産業に従事し、日本で10年ほど仕事をしていました。帰国後、自身で5件の不動産を所有しています。25年間務めた兵役のおかげで不動産に税金はかからないとの事。国に尽くした褒美でしょうか。しかし、徴兵義務で徴募された若い人々は兵役が終わると地方では職が無く失業状態の若者も多いとの事。安い労働力が周辺のキルギスやカザフスタン等から入ってきています。良い職に付ける機会は高等教育を終了させることですが、その教育を受ける機会も難しくなっています。社会主義時代のお金が無くても平等に教育を受けることが出来なくなり、金が無ければ高等教育を受けられなくなっています。レストランの給仕の女性は16歳のキルギス出身でした。ガイドの子供達は、弁護士、刑事、コンピュータープログラマーです。兵役義務のあるロシアの若者は銃を所持しています。経済的な格差による若者の不満は鬱積しているとの事。ガイドの「爆発してもおかしくないよ」のコメントは、ロシアの見た目よりも深刻な様子でした。

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