2011年6月29日水曜日

旅支度2

 一九七〇年は未だにベトナム戦争が続けられており終戦を思わせる報道はありませんでした。第二次世界大戦後のインドシナ戦争といわれるベトナム対フランスの戦争がアメリカ合衆国に引き継がれました。ベトナム戦争は、中国やソ連等の共産圏国家が支援する北ベトナムに対して、民主主義、自由を死守するという大義を持ったアメリカ合衆国に支援された南ベトナムとの戦争でした。第二次世界大戦後の東西冷戦の主役である米ソの、共産主義と民主主義の代理戦争の側面がありました。当時、異常なぐらいアメリカ合衆国は共産主義に神経質になっています。戦後のドイツの分断、朝鮮半島の分断、そしてベトナムの分断が結果的に起こりました。三十年の間に多く国民がイデオロギーの為に犠牲になっています。現在の世界の様子を観ると何の為の戦争だったのか? 特に自由や民主主義には馴染みが薄くアジア独自の観念で生きていた人々にとって他人のイデオロギーの犠牲になった無念さは計り知れません。何が一番大事なのか? 考えさせられます。
続く

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