2009年9月4日金曜日

モン・サン・ミッシェル

先日、久しぶりのパックツアーでドイツ、スイス、フランスと周ってきました。自身の投稿も一年以上あいだが開きましたが、パックツアーの添乗も久しぶり。ドイツのロマンティック街道も3年ぶりぐらいの添乗でした。三日間でスイスとフランスのアルプスを周り、フランスは日帰りでモン・サン・ミッシェルの観光を行いました。90年代のモン・サン・ミッシェル観光は一泊二日の工程が多かったのですが、今は日帰りが主流。そんなモン・サン・ミッシェルの観光は行くたびに発見があります。モン・サン・ミッシェルに限らず、観光は同じ場所でも行くたびに発見があります。
その時の天候、ガイドの説明、自身の心持などなど、いろいろな要素が関わって新たな面をみせてくれます。
現場に居て感じる思いは、頭脳が処理しているインターネットの提示する情報では得られない貴重な感覚です。

修道院教会の内大階段を登りきって西テラスに出ます。そこから建物の中に入ると、十世紀から始まった修道院教会の建物の変遷を示すモデルを目にする事ができます。モン・トンブと言われた初期の山頂に修道士の礼拝堂が作られて、時と共に建物はその様子(様式)を変えていきます。悪魔に対して天使の総大将として先頭に立ち戦い、亡くなった信徒には地獄行きか天国行きかの審判を下した聖ミカエル。聖ミカエルのお告げから始まったモン・サン・ミッシェルの歴史は、多くの巡礼者を迎え、イングランド王朝との百年戦争の舞台ともなり、フランス革命後は牢獄としても利用されました。
六世紀にキリスト教徒が隠遁生活を送る前から先住民にとっても聖なる場所であったモン・サン・ミッシェルの現在の威容は成るべくして成った「かたち」のように感じました。モン・トンブがモン・サン・ミッシェルが引き寄せたような聖なるかたちです。

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