以前、購入した本の読み直しをしています。イブン・バットゥータ(前嶋新次郎訳)の「三大陸周遊紀」です。現在のモロッコ・タンジール生まれの14世紀に実在したイスラム教徒です。添乗の参考になるかな、と思いながら途中で挫折した本です。しかし今回、読み直してみて、すっーと頭に入ってくるようになりました。ようやく気持ちに収まってきました。面白い、文章がありましたので紹介します。「・・・。伝えによれば、ある日、中央アジアのブハーラーの町の樹園を通りかかり、運河の水で沐浴をした。そこへ林檎が流れて来たので、拾いあげて食べたが、心中にこれはすまぬことをしたと思い、樹園の持主のところへ赦しを請いに出かけた。ところが、その園の半分はある婦人の所有で、他の半分は土地の国王の持物であり、しかも王はそこから十日行程のバルクの町に住んでいるとのことであった。アドハムは、はるばるとそこまで林檎半分を無断で食べた罪のゆるしを請いに出かけた。」8世紀頃の話です。
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