あけましておめでとうございます。
約2ヶ月ぶりの投稿になります。無精ですみません。昨年は11月から12月にかけてケニア・ナイロビとバングラデッシュ、タイを添乗してきました。バングラデッシュは3年ぶりでした。以前から毎年年末に添乗していましたが、訪れる度に街の変化に驚かされていました。その国を3年ぶりに訪れたわけですが変貌は相変わらず。ダッカの街中にホテルの高層ビルが建ち、以前のような街中のばたばたした、ざわざわした混沌が次第に収まり落ち着き始めていました。ますます欧米化されつつあります。心配。
何度も訪れているバングラデッシュ。行く度に発見があるのですが・・・。
現地ガイドがズボンの後ろポケットに財布を入れて平気な様子で仕事をしていたのは前から観ていましたが、改めて考えると凄い事です。欧米では絶対に遣ってはいけない行為です。何故?
ガイドが言うには、スペインから遣ってきた旅行者に驚かれたとの事。バングラデシュのような貧しい国で不思議だと。
同行するツアーの目的は、バングラデッシュ国内の農家が採用する「マイクロクレジット」というシステムを学ぶこと。バングラデッシュのグラミンバンクの創設者であるムハマド・ユヌス教授が始めたシステムです。農家の従来の働き手である男性ではない、女性に有利子で小額を金銭を貸し出しました。5,6人を一グループにして文字の読み書きから教え、簡単な算数の計算、そしてグループの中に責任者を決めてグループ内で起きた問題は、そのグループ全員で解決、責任を負う。大銀行が巨額の資金を動かして利益をあげるのとは違い、農民相手の小額融資で農民の生活を向上させようという生身の人間を相手にした投資です。返済率は90%以上。農民の借りたお金は100%近い数字の返済率です。
実際にバングラデッシュの農家を訪れると40,50年前の日本の農村と同じように思います。貧しいのかもしれません。しかし、その「貧しさ」は本当にそうなのか?考えさせられます。生きていくために、生活するために「学びたい」という人々がたくさんいます。借金の返済率が100%に近いというのは先進国では考えられないことです。クレジットカードで借金はし放題。奨学金は返済されず、大企業になれば借金も踏み倒し可能。マイクロクレジットのシステムが他の発展途上国に拡がり、機能しているのは再考の余地が有ります。
日本、欧米で起こる金銭に関わる事件は、もしかすると先進国や発展途上国という区別で議論できる問題ではないのかもしれません。発展途上国には我々の失ったものがたくさんあります。
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